
<楽天0-2中日>◇24日◇コボスタ宮城
中日和田一浩外野手(41)が第2の故郷仙台で輝いた。1-0で進んだ7回の先頭打席。「何とか塁に出ようと思っていました」。楽天先発美馬のスライダーを左翼線にはじき返す二塁打でチャンスをつくり、2点目となる谷繁兼任監督の適時二塁打を呼んだ。
仙台市は東北福祉大で野球に明け暮れ、プロへの土台を築いた街。「ここで4年過ごしましたからね。ちょっとは仕事ができたと思います」とほほ笑んだ。23日の初戦もダメ押しとなる犠飛を上げ、この日は2回にも先制点を呼ぶ右前打を放ってマルチ安打をマーク。恩返しの2連戦となった。
開催間近となったチャンピオンズリーグ決勝、レアル・マドリー対アトレティコ・マドリーのダービー。リスボンを訪れたスペインの著名記者たちに、この歴史的な一戦について意見を聞いた。
◆アルベルト・R・バルベーロ
(『マルカ』アトレティコ・マドリーセクション、チーフ)
勝敗の鍵
「選手たちの抱える不安だろう。両チームともクラブレベルでこれほどの大舞台を経験した選手は少ない。ガビも『クラブ史上最も重要な試合』と話していたしね。この決勝は平均台であり、最後までバランスを崩さず、平常心を保てた方がタイトルを物にできる。例え表面的だとしても、より落ち着こうと試みるチームの方が勝てるだろう。それほど、この平均台は不良品だ。まず選手たちがどのような状態でピッチに立てるか。その後にディテールが試合を左右し、そこでバランスを保てるか、だね」
ディエゴ・シメオネの功績
「フトボルのエリート界において、一チームに対して最も劇的な変化を与えた監督だと思う。クラブ、チーム、ファンにとって彼は大きな誇りであり、いくら感謝してもし切れない。フトボルに人生を懸ける人間であれば、命を捧げてもいいレベルだろう。それよりも大切なことは数多く、馬鹿らしいことではあるがね。CL決勝に勝てば、アトレティコにとって最も重要なシーズンとなるだろう。110年の歴史を誇るこのクラブにおいて、最も重要なシーズンにね」
自身の詩的な記事について
「あの記事(「永遠なるアトレティコ、あなたが命を絶つならば…」)を日本で出そうと言われたときには、正直びっくりしたけどね。理解してもらえるとは思わなかったから…。自分があのような記事を書き続けるのは、アトレティコが人生や何かを感じさせるクラブであり、何よりも感受性を必要としているからだ」
関連記事:永遠なるアトレティコ、あなたが命を絶つならば… http://bit.ly/1jf8f1g
◆フランシスコ・J・ディアス
(『アス』アトレティコ・マドリーセクション、チーフ)
アトレティコ史上最高の一戦
「ガビが言っていたように、クラブ史上最高の試合だよ。アトレティコの首脳陣、選手、ファン、記者にとって、CL決勝という舞台でのレアル・マドリーとの一戦に勝る試合は存在しない。この試合が終了したら、世界が終わってしまうかもしれないね」
アトレティコ勝利の可能性
「今季のダービーは1勝1分け2敗だが、敗戦はコパ・デル・レイのノックアウトラウンドであり、その対戦の勝敗を決定付けたのはファーストレグのオウンゴールと偶然的な要素が強かった。今季のダービーは、昨季のコパ決勝に引き続き拮抗したものとなっており、今回の試合でもそれは変わらないだろう。それにアトレティコはリーガ優勝を果たし、臨むべき挑戦をすべて終えている。今回のCL決勝はその褒賞であり、プレッシャーはマドリーの方にのしかかっているよ」
◆フランセスク・アギラール
(『ムンド・デポルティボ』編集長、スペイン人記者で唯一のバロンドール投票権保持者)
CL決勝でマドリッドダービーが実現した価値
「欧州カップ戦を舞台にマドリッドダービーが開催されるのは史上2度目、CL決勝での同国対決は史上5度目、同じ街のチームがCL決勝で対戦するのは史上初。決勝の中の決勝であり、じつに魅力的な試合だ」
勝負のポイントは…
「決勝という舞台では、ディテールか常識を逸した個人技がいつも勝負を決める。個人技ではクリスティアーノ・ロナウドやガレス・ベイルを擁するマドリーが上回るが、ディテールではシステムが完全に確立され、セットプレーも強みとするアトレティコに分がある。対等な試合になるだろうね」
アンチェロッティとシメオネ
「アンチェロッティという監督については、アリゴ・サッキはもとより、イングランドでの経験など、すべてをスポンジのように吸収してきた男だ。そしてスポンジのように人柄も柔らかく、何よりも協調性を重視する。あれだけのスター選手を抱える中で、見事な振る舞いを見せているね。シメオネは大変に印象的で、刺激が強い監督だ。彼は“プパス(悪運)”と称されたチームを勝者に変えてしまった。この前、ティボ・クルトゥワが明かしていたが、シメオネはリーガ第5~6節の時点で『リーガに勝つための、CLに勝つための試合がまだまだ残されている』と語ったそうだ。普通の監督であれば、そんな言葉で選手たちの心を打つことはできないが、彼は信じさせることができる。それが“チョロ(シメオネの愛称)”という人物だ」
勝敗予想は…
「予想が当たるなら金を賭けているよ(笑)。この試合はダービーであり、それがより結果を分からなくする。マドリーを相手にすればどんなチームも恐怖を感じるが、同じ街のアトレティコにはそれがないからね。繰り返すが、じつに魅力的な対戦カードだと思うよ」
取材・構成/江間 慎一郎
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