
遅咲きの新星が飛び出した。競泳の日本選手権(10~13日、東京辰巳国際水泳場)の女子背泳ぎで24歳の竹村幸(みゆき)(イトマンSS)が50メートル、100メートルの2冠を達成。2012年ロンドン五輪銅メダルの寺川綾が昨秋、現役を引退。「ポスト寺川」の誕生が期待されたレースで、寺川のイトマンSS時代の後輩にあたる竹村が、その候補者に名乗りを上げた。 (丸山和郎)
11日に行われた日本選手権女子100メートル背泳ぎ。近年、寺川の存在ばかりがクローズアップされ、本命不在となったレースは竹村が1分0秒77で混戦を制して初優勝。「目をつぶって泳いでました。信じられない気持ち」と目を輝かせた。派遣標準記録には届かなかったが、メドレーリレーの一員として今秋のアジア大会(仁川=韓国)の代表に決定。遅ればせながら、本格的な国際大会のデビューとなる。
大阪府出身。幼少期にイトマンSSで水泳を始め、近大付高から近大に進学と寺川と同じルートを歩んできた。寺川が高校2年生で世界選手権に初出場した際は、小学6年生。「小学生のころからあこがれの先輩だった」。ずっとその背中を追い続けてきた。
100メートル背泳ぎは昨年まで寺川が5連覇しており、竹村はその陰に隠れた存在だった。表彰式ではプレゼンターを務めた寺川から直接、メダルを首にかけてもらい、「まさか幸ちゃんに渡すとは思ってなかったよ」と声をかけられたという。
寺川が持つ100メートルの日本記録58秒70に対し、竹村のベストは1分0秒46とまだまだ差は大きいが、「先輩を引き継いで頑張っていきたい」ときっぱり。初優勝を励みに、ポスト寺川の道を歩んでいく。