
今春の競馬シーンはどれだけ盛り上がるのか。「ファンが多い馬なのに、なぜ2番人気だったんですかねぇ。ボク、自信あったんだけどなぁ」。レース後のインタビューで笑わせた武豊騎手の笑顔のように、競馬ファンのひとりとして、つい口元がほころんでしまうキズナの快勝劇だった。
「どの馬の後ろにつけるとかはまったく考えていなかった。自分のレースをすることだけを心掛けました。直線はキズナらしい末脚。大きな仕事をしていかなければならない今年の初戦を、最高の形でスタートできましたね」
“大きな仕事”とはもちろん、昨年4着に敗れた秋の仏GI凱旋門賞でのリベンジだ。いよいよ機は熟すはず。オルフェーヴルが連続2着となったここ2年に勝るとも劣らない盛り上がりとなりそうだ。
もちろん、春の武豊&キズナも見逃せない。天皇賞(5月4日、京都、GI、芝3200メートル)でゴールドシップ、ウインバリアシオンと対峙。乗り越えた先の宝塚記念(6月29日、阪神、GI、芝2200メートル)ではドバイでシーマクラシックを制したジェンティルドンナ、デューティフリー馬ジャスタウェイが加わってくる。香港クイーンエリザベスIIC(27日、シャティン、GI、芝2000メートル)に向かうエピファネイア、ヴィクトリアマイル(5月18日、東京、GI、芝1600メートル)に挑むメイショウマンボが登場する可能性もある。過去最高レベルの大激戦で、果たしてキズナは輝き続けられるのか。
一時はA級馬が頻繁に海外に挑むため、国内の地盤沈下が叫ばれていたが、このぜいたくさなら大丈夫。スターがそろう天皇賞&宝塚記念が今から楽しみで仕方がない。穴党の枠を超えた世界に誇れる、“これが日本の競馬”を満喫したい。 (水谷圭助)