
ベトナム商工会議所は、来年の地域ごとの最低賃金の引き上げ幅について、今年より小幅の10~12%が望ましいと提言した。経済成長の鈍化などを考慮し、企業側の負担を軽減するためとしている。国営ベトナム・ニューズなどが報じた。
最低賃金の引き上げ幅は、2010年が平均9.9%、12年が同30.1%、今年は同15.2%で推移している。
同国は経済の停滞にともない、賃金引き上げによる企業負担が重く、設備投資を控えるなど生産性の向上にも影響がみられるという。最低賃金は主に縫製や履物などの製造業や水産業に適用されている。
今年の引き上げ幅は、10~11年の消費者物価指数に基づいて策定された。同会議所は国内総生産(GDP)成長率やインフレ率、平均生活水準なども考慮したうえで、来年の引き上げ幅を12%までに抑えることが望ましいとしている。
国連の国際労働機関(ILO)ベトナム事務所も、同会議所の提言に賛成する姿勢を示しており、経済状況に加え、従業員への福利厚生や職業訓練などのコストも顧慮して引き上げ幅を決定すべきと指摘した。
同国では、政府と企業や労働者団体などの意見をもとに、国家賃金評議会が4つの地域ごとに最低賃金の引き上げ幅を策定する。今年の最低賃金は月給90~129ドル(約9182~1万3161円)となっている。(シンガポール支局)