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選抜高校野球:頂点へ 横浜15度目の春【1】「06年」受け継ぐ高濱 - にゅーすめぢから

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2026.04.06|コメント(-)トラックバック(-)

選抜高校野球:頂点へ 横浜15度目の春【1】「06年」受け継ぐ高濱


 横浜が15度目の春に臨む。昨夏、大舞台を踏んだレギュラー8人が残るチームはしかし、順風満帆に秋を乗り越えたわけではない。「栄光より挫折、成功より失敗、勝利より敗北」。渡辺元智監督(69)はそう繰り返してきた。2季連続の甲子園を引き寄せた横浜の強さは高い能力だけではなく、苦境を糧とする姿勢にある。

 「最近では(選抜大会で優勝した)2006年のチームに似ている」。渡辺監督は選抜の出場決定を知らせる吉報が届いた1月24日、同校長浜球場でこうつぶやいた。

 8年前の春。大舞台で躍動した名門の記憶は現チームの選手にも色濃く残っている。

 最たるのが主砲を務めている高濱祐仁。当時9歳の野球少年は、7歳上の兄、卓也(ロッテ)の姿を毎試合、甲子園のアルプススタンドから見つめていた。

 胸を焦がしたのは圧倒的な打力と緻密さ。だから指揮官の言葉を伝え聞き、高濱は「似てますかね。打撃もプレーの精度もあのときの方が今よりも上だと思う」とはにかむ。兄と同じユニホームに袖を通す今、その重みをかみしめている。
 
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 「最後のショートゴロを一塁へ投げる瞬間は鮮明に覚えてます。『これで優勝だ』って全力で投げました」。当時2年生ながらクリーンアップを任された兄の卓也は懐かしそうに振り返る。

 8年前に選抜を制したチームは現チームと同じく、前年夏からの主力が多く残っていた。

 決勝の清峰(長崎)戦で決勝での最多得点、点差新記録となる21-0で圧倒。その一方、2回戦の八重山商工(沖縄)戦では、八回1死二塁での投ゴロで二走と打者走者からアウトを奪う併殺を完成させた。

 中学から実績を残してきたエリート集団が、数年に1度あるかないかの緻密なプレーに泥くさく時間をかけ、それを大舞台で平然とやってのける。卓也は「普段通りのプレーをしただけ。優勝してもすごいことをやったという実感はなかった」と笑う。
 
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 指揮官が言うように、14年の横浜は8年前と共通する部分が多い。夏から残ったメンバーは実に8人。バッティングに関しても申し分ない。だが、渡辺監督は「グラウンドでミスしていても本番では緊張感から力を発揮できる」強さこそ重なって見えるという。

 8年前、八重山商工戦での併殺は練習でもなかなか成功させられなかったプレーだったという。それを大舞台で成功させる勝負強さ。現チームにも脈々と残っているのだという。

 兆しは全国屈指の左腕と対戦した昨夏にさかのぼる。2年生だった8人が挑んだのは、桐光学園の松井裕樹(楽天)。準々決勝で好敵手を打ち崩した横浜は甲子園への切符をものにした。

 「今までできなかったのに、ああいう打撃が(大一番では)できる。緊張感がいい方向に働くからこそで、偶然ではない」。指揮官はそう指摘する。
 
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 残るは結果-、その一点しかない。

 昨夏は3回戦敗退。選抜出場の当確が懸かった関東大会の準々決勝でも敗戦を喫した。8年前の横浜に誰よりも憧れた高濱は、雪辱の思いを強くしている。

 秋は29打数9安打。本塁打はなし。夏は「甲子園でバックスクリーンへ放り込みたい」とぶち上げた右の大砲も、春に向けて「とにかく打点を稼ぐこと」と足元を見つめ直している。練習の締めに行われる恒例のタイム走では、この冬、先頭にその姿が目立つようになった。

 目の色を変えた主砲を満足げに見やり、指揮官は言った。「このチームは強いよ。ベスト4、いや優勝を狙いたいね」。挫折、失敗、敗北を味わってきた主砲、そしてチームは勝利に飢えている。

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2014.03.15|コメント(-)トラックバック(-)
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