
東京証券取引所で先月5日、パナソニックの株価が18.75%も高騰し、1974年以来の上げ幅を記録した。株価の高騰は前日発表された2013年度第3四半期の実績が証券業界の予想をはるかに上回ったためだ。営業利益は440億円と予想されていたが、実際は737億円に上った。
2、3年前に7000億円以上の赤字を計上し低迷していたパナソニックの復活をリードしたのは、何を隠そう自動車用電子部品だ。昨年初めて自動車用部品の売上高が1兆円を突破した。4年後の目標は2兆円だ。
同社の津賀一宏社長は最近、日本のメディアとのインタビューで「ドイツのボッシュと肩を並べる存在になる」と宣言した。ボッシュは、売上高525億ユーロ(約7兆4000億円、2012年基準)を誇る世界最大手の自動車部品メーカーだ。パナソニックは自動車部品で過去の栄光を取り戻そうというわけだ。
スマートフォンやテレビなどで韓国企業に後れを取った日本の電機メーカーが、自動車用の半導体や電装部品、未来型の「スマートカー」システムで挽回しようと力を入れている。パナソニックをはじめ東芝や日立など日本の電機メーカーは、自動車部門ですでに数兆-数十兆ウォン(数千億-数兆円)に上る売り上げを計上しており、現在も事業を拡大している。しかし、サムスン電子やLG電子はまだこの分野で明確な実績を挙げることができずにいる。自動車がスマート機器として変貌を遂げる中、関連性のある電子部品やソフトウエア市場は2020年までに300兆ウォン(約28兆円)規模の巨大市場へと成長する見込みだ。
■電子大国の栄光を取り戻したい日本
一時は閉鎖まで検討されていた東芝の大分半導体工場も最近、活気を取り戻している。自動車用の半導体需要が増加したことで、今年下半期から最先端の画像認識プロセッサー「Visconti」を同工場で生産することにしたためだ。同プロセッサーは、カメラ4台の動画を一度に受信し、リアルタイムに処理できる。
運転中の自動車に他の車が近づいてきたのを検知して衝突を防止するのに使用されている。東芝は2012年に自動車用の半導体分野で1000億円の利益を計上、3年後には2800億円を計上するものと予想されている。
日立は最近、スマートカーの基本機能である普及タイプの衝突防止システムを開発した。従来の衝突防止システムは、レーダー技術を搭載することから価格が700万ウォン(約67万円)を超えてしまうため、主に高級車種にのみ搭載されてきた。日立はこれを、光学や半導体、ソフトウエア技術を総動員し、100万ウォン(約10万円)台にまでコストダウンするのに成功した。現在8000億円程度とされる自動車部門の売り上げも、来年には1兆円を突破する見通しだ。
「日の丸半導体」低迷の象徴だったルネサスも、息を吹き返す勢いを見せている。NEC、三菱、日立の半導体部門を合併して作ったルネサスは現在、自動車用電子部品の頭脳的役割を果たす「マイクロコントローラー」の世界市場で1位(推定シェア40%)を占めている。ルネサスは数年にわたって続いた赤字の泥沼から脱し、今年は500億円の黒字転換が見込まれている。
村田製作所やローム、日本電産など日本の大手電機メーカーも、自動車市場で3、4年以内に1兆ウォン(約950億円)台の売り上げを目標としている。
■自動車用電子部品で出遅れた韓国
韓国は自動車用バッテリーを除いては、自動車部門で市場をリードするこれといった電子製品やシステムを開発できずにいる。スマートフォンやテレビ部門では1位に立っているものの、スマートカー部門では有名な製品があまりない。
サムスン電子は5年前に現代自動車と「自動車用電子部品の研究開発プロジェクト」を立ち上げるなどスマートカー関連の電子部品の開発に積極的に取り組んだものの、まだこれといった実績は出ていない。サムスン電子の関係者は「自動車部門の売り上げを別途に集計していない。まだ微々たる水準」と話す。電子部品系列会社であるサムスン電機も、カメラ用部品の一部を車に供給している程度だ。
LG電子は昨年7月、自動車用の先端製品を専門に扱うVC(自動車用部品)事業本部を新設し、電装部品とスマートカーシステムの開発に乗り出したものの、やはり本格的な成果を挙げるには至っていない。部品系列会社であるLGイノテックは、自動車用カメラ部品と小型モーターを自動車メーカーに供給している。
このように韓国の電機メーカーがこの分野で出遅れた理由は、参入障壁が高いためだ。自動車部品は15年以上の寿命、浸水からシステムを守る防水装置、氷点下40度でも作動する耐冷機能など、極限のテストをパスしなければならない。これに対し、パナソニックや日立など日本の電機メーカーは、何年も前から日本の自動車メーカーに部品を供給してきた。
問題は、自動車用電装部品市場では先発メーカーが競争で非常に有利な立場に立つという点だ。車種別に分けて製作する「多品種少量」生産体制であるため、一度安定性が立証され採択されることになれば、同一車種に10年以上にわたって供給できるといった特徴がある。
電子業界のある関係者は「大量生産を通じたコスト削減に慣れている韓国国内の電機メーカーにスマートカー部品・システム市場は大きな課題だ。集中投資や研究・開発が必要だ」と話した。