
3横綱がそろって白星を挙げても中身は異なる。日馬富士は防戦一方で押し込まれてから勝ちを拾い、鶴竜も後退しながらのはたきで決着。白鵬だけは盤石だった。
小柄な豪風にもろ差しを許したが、それも一瞬のこと。肩すかしで相手のバランスを崩して押し出し。危なげなかった。
この日は3横綱で最初に土俵に上がった。結びと結び前以外で取るのは大関だった平成19年夏場所以来、ちょうど7年ぶり。準備運動など出番前の過ごし方を大切にする横綱だけに、微妙な“変化”が取組に与える影響も心配された。だが「久しぶりだけど、いつも通りスムーズだった」と問題はなかったようだ。
今場所から最高位に3人が就くが、長く第一人者として戦ってきた白鵬の実績と安定感はずば抜けている。日馬富士の昇進で2横綱になったときとは違う「余裕」もあると場所前に語っていた。そしてなにより「中心になってやっていく」という気持ちが、29度目の優勝を目指す原動力となっている。(藤原翔)