
広島のドラフト1位ルーキー大瀬良大地投手(22)=九州共立大=が1日の阪神戦(甲子園)でプロ入り初完投。9回にゴメスのバックスクリーン弾を浴び完封こそ逃したが、148球の熱投で8安打2四球1失点の好内容で3勝目を挙げた。
好調の要因は、首位を走るチーム自体に勢いがあり、持ち前の人なつっこい性格でナインに溶け込んでいるところにある。右腕も「変な上下関係はなく、最低限の礼儀の中でやりやすい環境をつくっていただいています」と笑顔を浮かべる。
先発ローテを担う前田、野村とは3人で開幕前に賭けをした。本職の投球ではなく、打撃で「安打数+打点数」のポイントが最も大きかった者がシーズン後に他の2人から食事を“ゴチ”になれるというもの。ただし、昨年まで所属した福岡6大学リーグが指名打者制で、ほとんど打席に入ったことがなかった大瀬良だけは、ハンディとして、ポイントを倍にすることになった。
ところが、フタを開けてみれば打撃でも無類の勝負強さを発揮。4月16日の阪神戦(マツダ)で2点適時二塁打、同24日のヤクルト戦(神宮)でも右前適時打を放ち、現在14打数2安打3打点。「(2安打+3打点)×2=10ポイント」で断然トップに立っている。前田は1安打0打点で1ポイント。野村に至っては0ポイントのまま、4月30日の阪神戦での3回8失点KOが響き2軍落ちした。
「打てているのはたまたまです。バントが下手なので、その分、何とかしたいとは思っていますが」と大瀬良。確かに、送りバントを再三失敗。この日も9回1死一塁での打席でスリーバントを失敗し、しきりに頭をかいていたのだった。
前節首位に立った浦和は、ゴール前に人数をかけて守備を固めた甲府をサイドから崩そうと何度も試みた。「ポジションの入れ替えなど、工夫が必要だった」と柏木。敵の術中にはまり0-0。文字どおり“三日天下”で首位を明け渡した。
現在の国立競技場では最後のJリーグ公式戦。3万6505人が詰めかけたスタンドは、甲府の「青」と浦和の「赤」で美しく塗り分けられた。浦和の槙野は「最高の雰囲気だった。最後のピッチで勝てなかったのが残念」と唇をかんだ。
1993年5月。Jリーグはこの国立競技場で開幕戦を迎えた。それから21年。10クラブでの船出だったリーグはJ1、J2、J3で計51クラブまで成長した。川淵三郎初代チェアマンは「この競技場は思い出がいっぱい」と感慨を込めた。
国立開催のJリーグ公式戦はこの日までで376試合。2020年東京五輪へ向け、8万人規模に生まれ変わる新国立でもJリーグは行われるだろう。村井満チェアマンは「“器”に負けないプレーをしないと」と話した。そうあってほしい。(榊輝朗)