
本拠地初登板初勝利とはならなかった。
ヤンキース・田中将大(25)が9日(日本時間10日)、本拠地ヤンキースタジアムでのオリオールズ戦に登板。ニューヨークのファンが注目を集めたマウンドは7回7安打3失点、10奪三振、1四球。3-3の同点で降板したため、勝敗はつかず、メジャーデビューしたブルージェイズ戦に次ぐ2勝目はならなかった。
初回に本塁打を許した前回のブルージェイズ戦と同様に、この日も序盤に手痛い一発を浴びる。5番ウィッターズに許した右前打を足がかりに2死一、三塁のピンチを招いた二回だった。9番スクープに甘く入ったカットボールを完璧に捉えられ、打球はポールをかすめて左翼2階席に飛び込む特大の3ランを喫した。下位の打者に一発を浴びた田中はマウンド上で呆然と立ち尽くすしかなかった。
相手のオリオールズ打線は昨季、両リーグ最多の212本塁打を放った強力打線だ。前日は先発全員安打を放つなど、打線の調子は上向きだ。失投は命取りにつながりかねないだけに、立ち上がりから変化球主体の丁寧な投球を見せたが、肝心の精度はいまひとつだった。武器であるスプリットやスライダーが抜けるケースが目立ったからだ。
■課題は「下半身の使い方」と評論家
NHKのメジャーリーグ解説を務める評論家の武田一浩氏が「カウントを整えようと意識するあまり、序盤は腕が振れていなかった」とこう続ける。
「メジャーのマウンドは球場によって硬さや傾斜が異なるもの。初登板ということもあり、ヤンキースタジアムの傾斜に対応しきれなかったのか、左足を沈み込ますことができずに突っ立ったままの状態で投げてしまう時もあった。前回の登板でも見られたが、左足をしっかりと沈ませて投げないと、球が高めに浮いたり、抜けてしまうもの。四回以降は持ち直しただけに、今後は下半身の使い方を意識すれば、安定感は増すと思う」
田中のデビュー戦とあり、この日の観衆は3万9412人。
ヤンキースタジアムの外壁には田中の巨大な顔写真が飾られ、公式グッズ売り場ではユニホームが飛ぶように売れるなど、田中の注目度は増すばかりだ。
本拠地デビュー戦を白星で飾れなかったが、今後の田中は地元ファンの期待に応える投球を披露できるか。