ワールドカップ・ブラジル大会の準々決勝が日本時間6日に行われ、コスタリカと対戦したオランダは0-0からのPK戦を4-3で制し、2大会連続のベスト4進出を果たした。
決勝トーナメント1回戦を劇的な逆転で勝利したオランダと、今大会旋風を続けているコスタリカの一戦。序盤はアリエン・ロッベンやロビン・ファン・ペルシーらを中心に、個人能力で勝るオランダがペースを握る。しかし、5人のDFがしっかりと統率されたコスタリカの守備陣を崩すことができない。
それでも最初の決定機をつかんだのはオランダだった。22分、ディルク・カイトの右サイドからの折り返しを中央で受けたメンフィス・デパイが左へ流す。フリーのファン・ペルシーがGKと1対1になったが、左足のシュートはケイラー・ナバスのファインセーブに遭う。さらに、そのこぼれ球を狙ったウェスレイ・スナイデルのシュートもナバスに阻まれ、先制のチャンスを逃した。29分にもファン・ペルシーのパスを受けたデパイがペナルティーエリア内から左足で狙うも、ナバスに右足でブロックされる。
39分には、ペナルティーエリア付近やや右の位置でFKを獲得。スナイデルが右足でシュートを狙ったが、これもナバスがファインセーブでしのいだ。
スコアレスで迎えた後半も、オランダが試合を支配する。しかし全く乱れないコスタリカの守備組織の前に、有効な攻め手を見いだせない。逆にコスタリカはセットプレーからチャンスを作っていく。後半20分、右FKからジャンカルロ・ゴンサレスがヘッドで狙う。これは惜しくも枠を捉えられなかったが、コスタリカが徐々にオランダを追い詰めていった。
局面を打開したいオランダは、後半31分にスピードのあるイェレマイン・レンスを投入。個人技で切り崩しにかかった。すると同37分、左サイドでFKを獲得。これをスナイデルが直接狙うが、惜しくもポストに当たってしまう。それでも続けてファン・ペルシーがチャンスを迎えるなど、再びオランダの攻撃が活性化する。後半44分にはスナイデルの左クロスにファン・ペルシーが反応。合わせるだけだったが、DFのチェックに遭い、触ることができない。さらにアディショナルタイムには再びファン・ペルシーがGKのいないゴールにシュートを放ったが、今度はDFがブロックした。結局、スコアは最後まで動くことなく0-0で後半終了。試合は延長戦に突入した。
延長戦も攻めるオランダ、守るコスタリカの構図は変わらない。延長前半4分、右CKからロン・フラールがヘッドで狙うも、再びGKナバスがセーブ。同13分にはロッベンがFKから直接シュートを放つが、これは壁にブロックされた。
延長後半、オランダはクラース・ヤン・フンテラールを投入。攻撃の枚数を増やして1点を奪いにかかる。ロッベンが再三にわたり右サイドからドリブル突破を図るが、チャンスにはつながらない。逆にDFの人数を減らしたオランダに対し、コスタリカがカウンターでチャンスを作る。オランダもスナイデルがミドルシュートを放つが、これはクロスバーを直撃してしまう。お互い攻め合いながらも、勝敗の行方はPK戦にもつれ込んだ。
オランダは終了直前にGKのティム・クルルをPK戦用に投入。そのクルルがコスタリカの2人目ブライアン・ルイスと5人目ミチャエル・ウマニャのキックをストップ。4人全員が決めたオランダが4-3でPK戦を制した。
勝利したオランダは日本時間10日に行われる準決勝でアルゼンチンと対戦する。