W杯ブラジル大会で4位に終わった同国代表のスコラリ監督が辞任。後任には早くも元監督のドゥンガ氏(50)らを含む3人のブラジル人の名前が挙がっている。一方で王国再興のため、史上初の外国人監督招聘の可能性も取り沙汰されている。
地元紙オグロボによると、スコラリ監督はオランダとの3位決定戦に敗れた直後、ブラジルサッカー協会(CBF)に辞表を提出し受理された。17日(日本時間18日)にCBFは同監督の辞任会見を行う予定だが、注目は後任指揮官だ。
2006年から10年南アフリカ大会まで指揮をとったドゥンガ氏、サンパウロFCなどの監督を務めたムリシ・ラマーリョ氏(58)らの名前が挙がっているが、最有力視されているのは、チッチの愛称で知られるアデノール・レオナルド・バッチ氏(53)だ。
12年リベルタ・ドーレス杯でコリンチャンスを南米クラブ王者に導き、その年のクラブW杯決勝で欧州王者のチェルシーを破った実績がある人物だが、世界的には無名。しかも最有力候補に挙げられている理由が「ホセ・マリア・マルティン現CBF会長のお気に入りで、かつ15年からマルティン会長の後を引き継ぐことが決定しているマルコ・ポーロ・デウ・ネロ次期会長候補からも気に入られている」(スペイン・マルカ紙)という。
この事態に、セレソンの立て直しを本気で願う関係者やマスコミの間からは、実力のある外国人監督の起用を求める声が出ている。来年チリで南米選手権が開催されることもあり、監督人事は喫緊の課題だ。 (大瀧真砂子)