<広島5-5DeNA>◇14日◇マツダスタジアム
広島ブラッド・エルドレッド内野手(34)が1試合6三振を喫した。
【写真】広島エルドレッド 中前安打で34歳祝う
2点差を追いついた12回裏2死一、二塁で空振り三振するなど、すべて得点圏に走者を置いた場面で6三振。延長戦のため参考記録になるが、セ・リーグで1試合6三振は史上初となる。この日は7打数無安打と大ブレーキだった。
ブラジル・ワールドカップ決勝が13日に行われ、ドイツ代表が延長戦の末、1-0でアルゼンチン代表を下し、4度目のワールドチャンピオンに輝いた。
『24年の法則』は今回も破られなかった。
1970年メキシコ大会で3度目の優勝を果たしたブラジルと、1982年スペイン大会で3度目の優勝を決めたイタリアは共に、それから24年後の大会で4度目のチャンピオンに輝いている。ドイツが3回目の優勝を飾った1990年イタリア大会から数えると、今大会はまさしく24年後。彼らはこのジンクス通り、ユニフォーム左胸に輝く星の数を1つ増やすことに成功したのだった。
ドイツ紙『ビルト』が試合終了後に掲載した各選手の寸評と採点は以下の通り。(1が最高点、6が最低点)
GKマヌエル・ノイアー【採点:2】
チームの原動力。信じられないほどの存在感を持ち、常に最終ラインとコミュニケーションを取っている。左ひざを治療する場面もあったが、歯を食いしばって頑張り抜いた。52分、ゴンサロ・イグアインの顎にひざが入った場面でPKを取られなかったのは幸運だった。
DFフィリップ・ラーム【採点2】
労働者。バスティアン・シュヴァインシュタイガーと共に最も目立った選手。前線に上がり、多くの仕事をした。
DFジェローム・ボアテング【採点:1】
戦士。堅実で素早いプレーは傑出していた。1対1勝率は73パーセント。誰も彼には敵わない。
DFマッツ・フンメルス【採点:4】
不安定だった。アルゼンチンの攻撃陣に度々やられていた。ベネディクト・ヘヴェデスとのコンビは守備ラインの問題になっていた。
DFベネディクト・ヘヴェデス【採点:4】
不運の持ち主。45分に放ったヘディングはポストを直撃。彼が守る左サイドは多くの問題を抱えていた。
MFバスティアン・シュヴァインシュタイガー【採点1】
チームのボス。コンダクターであり、紛れもなく中心選手。
MFクリストフ・クラマー【採点:3】
存在感を見せ、熱く戦っていたが、相手との激突で脳震とうを負った。開始31分でベンチに下がったのは悲劇だった。
MFトニ・クロース【採点:3】
神経質なプレーだった。ポジショニングを時々ミスし、21分にはイグアインにヘディングパスをしてしまい、危うく先制点を与えるところだった。今日はセットプレーも冴えなかった。
MFトーマス・ミュラー【採点:3】
相手から激しくぶつかられ、頻繁にファウルを受けた犠牲者。前半はシュートが1本もなかった。
MFメスト・エジル【採点」:3】
優位性をほとんど見せられず、彼の精巧なテクニックははるか遠くにあった。大会を通じて、それらを見せなければならなかったのに…。
FWミロスラフ・クローゼ【採点:3】
ボールのトラップ時にミスが多かった。ワールドカップ通算得点記録のトップ選手も、今日は危険なプレーができなかった。
~途中交代~
MFアンドレ・シュールレ【採点:3】
いつものように、まるでターボ。爆発的なプレー。彼の正確なシュートは、ドイツ代表にとって危険な武器であった。
MFマリオ・ゲッツェ【採点:1】
英雄。交代直後はほとんど目立たず。しかしゴールで我々を世界王者に導いた。
DFペア・メルテザッカー【採点なし】
試合終了直前に投入。すぐさま歓喜の輪に入っていった。
SOCCER KING
W杯ブラジル大会決勝が13日(日本時間14日)、リオデジャネイロのマラカナン競技場で行われ、ドイツがアルゼンチンを延長の末に1-0で下し、1990年イタリア大会以来6大会ぶり4度目の優勝を果たした。4度の優勝はイタリアに並び、最多5度のブラジルに次ぐ2位。米大陸で開催された大会を欧州勢が制したのは初めて。欧州勢の3大会連続W杯制覇も初。アルゼンチンとの決勝は3度目で、ドイツの2勝1敗となった。大会最優秀選手はアルゼンチンのメッシ(27)、最優秀GKはドイツのノイアー(28)、コロンビアのロドリゲス(22)が6ゴールで得点王に輝いた。次回大会は2018年にロシアで初開催される。
ドイツがメッシ擁するアルゼンチンを仕留めたのはPK戦まであと7分、試合開始から113分目だった。互いに持ち味を発揮し、3大会連続の延長戦へ。延長後半8分、途中出場の22歳、FWゲッツェが、縦に突破したシュルレの左クロスに中央で完璧に反応。胸トラップから左足でボレーシュートを放つと、ボールは相手GKの右を抜け、ネットに突き刺さる決勝点となった。
優勝が決まった瞬間、今大会縦横無尽の守備でゴールマウスを守ったGKノイアーは「これはドイツ全体で勝ち取った王者だ」と喜びを爆発させた。
ドイツ代表は2000年欧州選手権で惨敗してから代表強化を見直した。協会とリーグで改革を推し進め、バイエルン・ミュンヘンを率いたファンハール、グアルディオラら優秀な外国人監督の影響を受けながらドイツの長所を伸ばし、独自のスタイルを築いた。いわば、ドイツのパワフルサッカーにスペインのパスサッカーをアレンジして挑んだW杯だった。優勝した瞬間のピッチには11人中7人ものバイエルンの選手が立っていた。
4度目の世界一に輝いたもうひとつの理由に、要所で選手を管理したレーウ監督の「監督力」がある。今大会32カ国中、オフの日のSEXを禁止した国はすべて1次リーグで敗退した。ドイツは禁止せず“鉄のカーテン”を敷いたのは決勝戦前になってから。(1)合宿地からすべての女性の立ち入りを禁止(2)禁酒と禁煙の徹底(3)決勝が終わるまですべてのインタビュー取材を禁止(4)練習の完全非公開。“レーウの四戒”が最後にモノをいった。
激闘が終わったピッチには選手の家族や子供、そして恋人たちも入って祝福の輪に加わった。
自国リーグが財政危機と国内選手の空洞化にあえぐイタリアやイングランドが1次リーグで敗退する中、ドイツは充実した国内リーグを土台に「自分たちのサッカー」を展開。6大会ぶりの戴冠にふさわしい強さで世界一に返り咲いた。