日本代表では不動のCB吉田麻也(25)。だが、所属するプレミアリーグのサウサンプトンでは、控えメンバーだ。
オランダリーグVVVフェンロから移籍した12―13シーズンはレギュラーだったが、W杯前の13―14シーズンは、クロアチア代表DFロブレンに格の違いを見せつけられ、降格した上に、左ひざ靱帯損傷も重なりリーグ戦の出場はわずかに8試合だけ。
巻き返しを狙って臨んだW杯でもミスを連発。1分け2敗と日本代表惨敗の戦犯のひとりだ。
「4失点したコロンビア戦ではMFロドリゲスに1対1で子供扱いされ、スピードのなさや対人プレーの弱さを改めて露呈。海外サイトの“1次リーグのワーストイレブン”にも選ばれた。サウサンプトンに引き抜かれた時は、移籍金2億5000万円、年俸1億8000万円といわれた。いまやその金額では引き取り手がないでしょう」(サッカー誌記者)
W杯で評価下落の吉田は、サウサンプトンで“飼い殺し”状態が続くとみられていたが、思わぬ朗報が舞い込んできた。
吉田をベンチに追いやったロブレンが、強豪クラブに引き抜かれる可能性が高まっているのだ。
「ブラジルW杯で奮闘したロブレンには、魅力的なオファーが来ていました。中でも2000万ポンド(約35億円)の移籍金を提示した強豪リバプールが、獲得に本腰を入れています。しかし主力の移籍が相次いだサウサンプトンは、本人にオファーを伝える前に断ってしまった。これを知ったロブレンが激怒。『もう残留する気はない。私の心はすでにリバプールにある』とかたくなになってしまった。こうなったら放出せざるを得ないでしょう」(サッカー記者)
ロブレンとペアを組んでいたCBフォンテにも、プレミアリーグの上位クラブからオファーが届いている。目の上のたんこぶ2人がいなくなれば、吉田がレギュラーに復帰する可能性はグンと高まる。
もっとも、主力がごっそりいなくなれば、来季のサウサンプトンは苦戦必至。昨季のリーグ8位から急落するだろう。レギュラーに復帰しても、吉田の株はさらに下がることになってしまう。よほど奮起しないとヤバい状態は変わりそうもない。
日刊ゲンダイ