阪神・藤浪晋太郎投手(20)が3日、昨年に続き、監督推薦でのオールスター出場を決めたが、表情は曇りがちだ。
「選んでいただけるだけの成績を残していないので、選んでいただいたことに感謝したい」
今季は5勝4敗、防御率3・53。自嘲気味なのもうなずける。が「いろんなことを聞くチャンス」と今回も“聞き魔”になることを宣言した。
昨年の球宴では広島・前田や巨人・菅野ら投手陣と意見交換。前田には“マエケンカーブ”を伝授されたが、今夏は「打者からも学んでほしい」(球団OB)と新ミッションが課せられた。
今季は崩れ出すと修正できず大量失点するケースが多いだけに「対戦した打者に昨年と何が違うのかを聞くのも手。打者の視点で目からウロコのアドバイスも出るかもしれない。自軍の野手陣からは得られない情報。絶好の場になる」(同)。ある首脳陣も「すぐに生かせなくても財産になる」と後押しする。
そのターゲットだが、藤浪は苦手な打者について、ベテランと「コツコツ当ててくる、嫌らしいバッターは好きではない」と語っており、中日・谷繁、巨人・阿部や広島・菊池、中日・大島らが対象になりそう。
とはいえ、攻略法は打者にとって企業秘密だが「藤浪はおしゃべり好きだから」と球団関係者。お祭りモードも加わればガードは緩みそう。2度目の球宴も大忙しだ。